第37期王位戦



羽生王位に深浦五段が挑戦した王位戦は、
羽生王位が4勝1敗で防衛に成功した。

王位戦7番勝負

 1  2  3  4  5 
羽生善治王座 ○  ○  ●  ○  ○ 
深浦康一五段 ●  ●  ○  ●  ● 

王位戦7番勝負第1局

羽生先勝! 深浦の5五竜中飛車及ばず!

王位戦第1局 1日目 7月11日(木)

三重県四日市市「四日市都ホテル」にて
先手:深浦康市五段  対  後手:羽生善治王位

 先手:深浦、後手:羽生 で始まった第一局は、深浦の▲9六歩から幕開け!
 その後△3四歩▲5六歩△8四歩と進み、深浦は9七角型の中飛車を選ぶ。
お〜、こ、こ、これはあの懐かしのマンガ5五龍中飛車ではないか!(@.@)
(興味のある人は修羅しゅら日記7/11を見てください)
 初手9六歩は、タイトル戦史上はじめての型破りの一手!

王位戦第1局 2日目 7月12日(金)

 深浦の5五龍中飛車の奇策も、羽生王位には通じなかった。
 それでも深浦は粘った。受けの好手を放ち、羽生王位に決め手を与えない。
 二枚桂の活用で羽生王位が勝ちを決めるまでに、106手を要した。
 残り時間は羽生30分、深浦1分。

王位戦7番勝負第2局

羽生新手が決まり連勝! 深浦あと一手届かず!

王位戦第2局 1日目 7月23日(火)

北海道・十勝幕別温泉「ホテル緑館」にて
先手:羽生善治王位  対  後手:深浦康市五段

 羽生の誘導した角換わりは、深浦が棒銀に構え、29手目まで棋聖戦第2局(先手三浦)とそっくり同じ進行に。
 急戦の激しい将棋となったが、深浦の5七飛成りに対し、羽生は新手5八飛を繰り出す。
 封じ手のあたりでは羽生優勢。

王位戦第2局 2日目 7月24日(水)

 お互い一歩も引かぬ急戦は、羽生が必至をかけ、深浦が詰ましに行くという展開になった。
 しかし、序盤で指した羽生の玉側の端歩伸ばしが大きく、あと一歩とどかず、
深浦83手で投了!
 これで羽生が二連勝、防衛まであと2勝!
 残り時間は羽生48分、深浦12分。

王位戦7番勝負第3局

華々しい空中戦、深浦冷静! きわどく残し、一勝を返す

王位戦第3局 1日目 8月6日(火)

神戸市有馬温泉「中の坊瑞苑」にて
先手:深浦康市五段  対  後手:羽生善治王位

 立会人・内藤国雄九段の見守るなか、羽生の作戦は内藤流空中戦法3三角!
 対する深浦は、新手3九金型の布陣で迎え撃つ。
 羽生が序盤から長考を繰り返し、深浦指しやすし。

王位戦第3局 2日目 8月7日(水)

 作戦勝ちを収めた深浦が局面をリードするも、中盤もつれ、ねじり合いの終盤に突入!
 寄りそうで寄らない羽生玉を前に、「羽生マジック」の声もささやかれはじめるも、
難しい詰まし合いの最中、深浦は冷静に自玉に詰みがないことを読みきり、
159手で勝ちを決めた。
 残り時間は羽生1分、深浦1分。

王位戦7番勝負第4局

出た終盤の逆転劇! 深浦、緩手で足元を救われる

王位戦第4局 1日目 8月19日(月)

佐賀県武雄市「御船山観光ホテル」にて
先手:羽生善治王位  対  後手:深浦康市五段

 羽生のひねり飛車からはじまった第4局は、序盤から深浦が自然な指し回しをみせ、
羽生の攻撃をしっかりと受け止める。
 地元九州での一戦とあって、深浦の気合は十分。
 局面は早くも深浦優勢!
 封じ手前、わずか二十分間に両者の指し手が3手もすすみ、結局封じたのは深浦。
 ここまでの王位戦では、封じ手をした側が、必ず負けている。

王位戦第4局 2日目 8月20日(火)

 羽生は苦戦。
 控室でも大差がついたとささやかれていた頃、羽生が飛車を打ちおろし、
最後の総攻撃に望みをかけた。
 ここでも深浦は冷静に読みを入れ、羽生の攻撃を絶つ受けの好手を用意し、
じっと攻めを待った。
 ところが、羽生はすぐに攻めるのではなく、力を貯めて2六桂の妙手!
 控室でもすぐに攻める順ばかりが検討され、この一手は見落とされていた。
 指されてみれば、もはや深浦陣に受けがない。
 この盲点をつく一手で将棋は大逆転。
 深浦としては悔やまれる敗局となった。
 残り時間は羽生3分、深浦1分。
 王位防衛まで、あと1勝!

 

王位戦7番勝負第5局

深浦の居飛穴に、羽生の速攻決まる!
四間飛車で羽生が王位防衛!

王位戦第5局 1日目 8月28日(水)

徳島市沖浜東一 「渭水苑」にて
先手:深浦康市五段  対  後手:羽生善治王位

 立会人に小林健二八段、羽生が取った戦法は四間飛車とあって、
このあたりはファンサービスの意味もあるのだろうか。
 深浦は居飛車穴熊で対抗するも、羽生は8五桂ハネから、
一気に深浦の玉頭に襲いかかる。
 早くも駒が華々しくぶつかりあい、中盤の難所へ!
 深浦は133分の大長考の末に、封じた。

王位戦第5局 2日目 8月29日(木)

 局面は一本道で突き進む。
 深浦は角交換を迫ったあと、守りの桂を8五にハネる強手を出し、
この桂に一局の命運を賭ける。
 しかし、羽生の8四香が早い寄せを見越した好手で、
深浦は為す術なく討ち取られた。
 78手の短手数で羽生が快勝! 王位を防衛した。
 残り時間は羽生69分、深浦45分。

第37期王位戦リーグ

紅 組
順位棋士名12345
1郷田真隆六段

村山

深浦

神崎

高橋
2高橋道雄九段
神崎

深浦


村山

郷田
3島  朗八段
郷田

神崎

高橋

深浦

村山
3村山 聖八段
深浦

郷田

神崎

高橋

3神崎健二六段
高橋


村山

郷田

深浦
3深浦康一五段
村山

高橋

郷田


神崎

紅組優勝は深浦康一五段!


白 組
順位棋士名12345
1谷川浩司九段
行方

森下

丸山

阿倍

佐藤
2佐藤康光八段
丸山

阿倍

森下

行方

谷川
3森下 卓八段
阿倍

谷川

佐藤

丸山

行方
3丸山忠久六段
佐藤

行方

谷川

森下

阿倍
3阿倍 隆六段
森下

佐藤

行方

谷川

丸山
3行方尚史五段
谷川

丸山

阿倍

佐藤

森下

白組優勝は丸山忠久六段!


第37期王位戦 挑戦者決定戦

深浦康一五段  ○  対  ●  丸山忠久六段

挑戦者は深浦康一五段に決定!


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